作曲を始めてみよう!初級編~6~

作曲を始めてみよう!初級編~6~

こんにちは!
メロディー作りのポイント、今回は「アウフタクト」というものを学びましょう!

 

「アウフタクト」とは

まずは「アウフタクト」という言葉の説明から!

「アウフタクト」とは、
 拍子の1拍目(=強拍)以外から始まるメロディー・フレーズ
のことを指します。
日本語では「弱起」とも呼ばれます。

アウフタクト(Auftakt)はドイツ語で、「拍子(Takt)に向かっていく(Auf)」という意味を持ちます。
つまり、拍子の起点である「強拍」に向かっていくための「準備拍」のようなものを指すのです。
そのため、「アウフタクト」と言ったとき、そのほとんどは「あるフレーズが始まる小節の前から始まる」という意味で使われることが一般的なのです。

では、「フレーズ」ってそもそも何のことなんでしょうか??

 

 

「フレーズ」とは

「フレーズ」とは、
 メロディーの流れを考えたときに、自然な区切りと意識されるかたまり
のようなもの。

実際、明確に「ここからここまでがフレーズだ」という定義はありません。
あくまでメロディーを区切るときの自然な感じ、いわゆる「ひとかたまり感」があるかどうかです。

たとえば「きらきら星」であれば、

♪きらきらひかるー
♪おそらのほしよー
♪まばたきしてはー
♪みんなをみてるー
♪きらきらひかるー
♪おそらのほしよー

というように、上の歌詞でいえば一行ずつ、曲としては2小節ごとで1フレーズと区切るのが自然かと思われます。

このように、メロディーのフレーズは「歌詞の区切り」と密接な関係があります。
最近の楽曲では「歌詞の区切り」と「メロディーの区切り」をあえて合わせないことで、独特の語感やリズムを生み出すことも行われています。

 

 

「アウフタクト」を使ったメロディー

ここでは例として、映画『君の名は。』の主題歌として大ヒットとなったRADWINPSの「前前前世」のメロディーを挙げましょう!

 

Aメロ(動画の0:21~)

まずは、Aメロから。

早速のアウフタクト!
「やっと」の「と」が小節の頭で「強拍」
そこに向かう「準備拍」として、1拍前に「やっ」からメロディーが始まります
これが「アウフタクト」!!

次のフレーズもアウフタクト。
今度は2拍前から始まっていますね。

そして次も。
このフレーズは、最初の「♪やっと眼を覚ましたかい」と同じなのですが、歌詞の語感に合わせてここでは半拍前に変わっています

ちなみに、次に来る「♪これでもやれるだけ飛ばしてきたんだよ」と「♪心が身体を追い越してきたんだよ」は、2つ目に登場したフレーズ「♪それなのになぜ眼も合わせやしないんだい?」と同じフレーズになっています。
そしてこの同じフレーズを連続で2回繰り返す(特にAメロやBメロなどの区切りの最後で)のは、「リフレイン」といって、メロディーを強く印象付ける役割があります。
これも覚えておきましょう!

 

Bメロ(動画の0:47~)

次はBメロ。

今度はアウフタクトなしで、拍を強く意識したメロディーになっています。
拍を意識することで、前へ前へと「推進力」を得たメロディーとなっていますね。

もう一度同じフレーズをリフレインした後は、1拍前から始まるアウフタクトと、半拍前から始まるアウフタクトが現れます。

 

サビ(動画の1:08~)

いよいよ超絶有名なサビです。

サビの頭はAメロやBメロで使われたときよりも少し長めの1拍半早めのアウフタクト

そして次はもっと長い2拍半早めのアウフタクト

あくまで主観ですが、このように長めのアウフタクトにすることで、「よりメロディアス」なメロディーになるイメージがあります。

そして、「♪もう迷わない また1から探しはじめるさ」「♪むしろ0から また宇宙をはじめてみようか」でリフレイン
本当に完成度の高いメロディーですね。


*余談*

ちなみに、このような長めのアウフタクトを持つ曲で有名なのは、サザンオールスターズの「TSUNAMI」です。
冒頭のAメロ「♪かぜにとまどう」の「かぜにとま」がアウフタクト。2拍半です。

そしてこれもさらにちなみにの話なんですが、アウフタクトの定義上、4拍子であれば3拍半前くらいがその長さの限界になります。
(4拍前だと1小節前の頭、つまり強拍で始まってしまいますし、それ以上前にすると1フレーズとするには長すぎる感じが出てしまいます)
私が知っている曲で3拍半前にアウフタクトがある曲は、アニメ『蒼穹のファフナー』のオープニング曲「Shangri-La」ですかね。
サビの「♪ぼくらはめざした」の「ぼくらはめざし」がアウフタクトになっていて、3拍半前から始まっています。
その効果もあって、とても印象の強いメロディーです。


 

さて、今回はフレーズを小節よりも早めに始める「アウフタクト」について触れてきました。
次回はメロディーに「3連符」というリズムを入れてみよう! というテーマを扱います!